カテゴリ:マンガ論( 17 )

マンガ・アニメ論 講義予定表

テーマ科目13 メディア環境論 マンガ・アニメ論 講義予定表 @名古屋市立大学

第 1 回現代マンガの誕生 
手塚治虫『新宝島』・『来るべき世界』・『ジャングル大帝』・『漫画大学』・『漫画教室』
石森章太郎『マンガ家入門』
手塚治虫原案・浦沢直樹『Pluto』

第 2 回劇画の登場(1960年前後) 
辰巳ヨシヒコ、白土三平『忍法武芸帳』
『ガロ』の革新 白土三平『カムイ伝』、つげ義春『ねじ式』・『ゲンセンカン主人』・『赤い花』・『無能の人』
『COM』の応戦 手塚治虫『火の鳥』
原作ものマンガの登場と隆盛
梶原一騎・ちばてつや『あしたのジョー』 小池一夫『子連れ狼』

第 3 回24年組の登場 
大島弓子『バナナブレッドのプディング』・『綿の国星』
竹宮恵子『風と木の詩』・『地球へ』
山岸凉子『アラベスク』・『天人唐草』・『夜叉御前』・『日出処の天子』・『舞姫 テレプシコーラ』
萩尾望都『11人いる!』・『ポーの一族』・『トーマの心臓』・『訪問者』・『イグアナの娘』・『残酷な神が支配する』・『バルバラ異界』

第 4 回ストーリー少女マンガの誕生と展開 
手塚治虫『リボンの騎士』、
池田理代子『ベルサイユのばら』
少女マンガの王道 ストーリー少女マンガ 
美内みすず『ガラスの仮面』
一条ゆかり『デザイナー』・『砂の城』・『有閑倶楽部』

第 5 回ギャクマンガ 革命から自虐へ 
赤塚不二夫『もーれつア太郎』『天才バカボン』 
山上たつひこ『光る風』・『喜劇新思想大系』・『がきデカ』、吾妻ひでお『不条理日記』
ギャグマンガの限界なき自壊 
鴨川つばさ『マカロニほうれん荘』、江口寿史『すすめパイレーツ!』・『ストップ・ひばりくん』 
四コママンガの革新 いちいひさいち『バイトくん』、吉田戦車『伝染んです』

第 6 回マンガ描写の革命からジャパン・アニメーションへ
大友克洋『気分は戦争』・『童夢』・『アキラ』・『AKIRA』・『MEMORIES』・『STEAMBOY』
(第7回にまたがる)

第 7 回
描けるんです!
高野文子『絶対安全カミソリ』・『お友達』・『るきさん』
高橋留美子『うる星やつら』・『めぞん一刻』・『人魚の森』・『人魚の傷』
鳥山アキラ『ドクター・スランプ』・『ドラゴン・ボール』
谷口ジロー『坊ちゃんの時代』・『神々の山嶺』・『遙かなる町へ』

第 8 回
Jコミック 
岡崎京子、よしもとよしとも、望月峯太郎、松本大洋、古谷実、浅野いにお
現代のカリスマ 
井上雅彦『スラム・ダンク』・『リアル』・『バガボンド』

第 9 回
藪下泰司 『白蛇伝』 芹川有吾 『わんぱく王子の大蛇退治』
手塚治虫 『鉄腕アトム』・『ジャングル大帝レオ』

第 10 回
松本零士 『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』 
富野喜幸 『機動戦士ガンダム』

第 11 回
高畑烈 『太陽の王子ホルスの大冒険』・『じゃりんこチエ』・『アルプスの少女ハイジ』・『火垂るの墓』

第 12 回
テレビシリーズ『ルパン三世』 
宮崎駿 『ルパン三世カリオストロの城』・『未来少年コナン』・『風の谷のナウシカ』

第 13 回
押井守 『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』・『機動警察パトレイバー』・『甲殻機動隊』

第 14 回
庵野秀明 『新世紀エヴァンゲリオン』 
細田守 『時をかける少女』

第 15 回
荒川弘・水島精二 『鋼の錬金術師』 
今敏 『東京ゴッドファーザーズ』
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by takumi429 | 2011-09-30 02:02 | マンガ論 | Comments(0)

マンガ論講義 目次

マンガ論講義 目次 @大谷大学

1 現代マンガの誕生 
手塚治虫『新宝島』・『来るべき世界』・『ジャングル大帝』・『漫画大学』・『漫画教室』、
石森章太郎『マンガ家入門』

2 劇画の登場(1960年前後) 
辰巳ヨシヒコ、白土三平『忍法武芸帳』

3 『ガロ』の革新 
白土三平『カムイ伝』、つげ義春『ねじ式』・『ゲンセンカン主人』・『赤い花』・『無能の人』
『COM』の応戦 手塚治虫『火の鳥』

4 原作ものマンガの登場と隆盛
 梶原一騎・ちばてつや『あしたのジョー』小池一夫『子連れ狼』

5 ストーリー少女マンガの誕生と展開 
手塚治虫『リボンの騎士』、水野英子『星のたてごと』、池田理代子『ベルサイユのばら』

6 24年組の登場 
大島弓子『バナナブレッドのプディング』・『綿の国星』、竹宮恵子『風と木の詩』・『地球へ』山岸凉子『アラベスク』・『天人唐草』・『夜叉御前』・『日出処の天子』・『舞姫 テレプシコーラ』

7 萩尾望都『11人いる!』・『ポーの一族』・『トーマの心臓』・『訪問者』・『イグアナの娘』・『残酷な神が支配する』・『バルバラ異界』

8 少女マンガの王道 ストーリー少女マンガ 
美内みすず『ガラスの仮面』(劇中劇について)
一条ゆかり『デザイナー』・『砂の城』・『有閑倶楽部』
神尾葉子『花より男子』

9 ギャクマンガ 革命から自虐へ 
赤塚不二夫『もーれつア太郎』『天才バカボン』 
山上たつひこ『光る風』・『喜劇新思想大系』・『がきデカ』、吾妻ひでお『不条理日記』

10 ギャグマンガの限界なき自壊 
鴨川つばさ『マカロニほうれん荘』、江口寿史『すすめパイレーツ!』・『ストップ・ひばりくん』 
四コママンガの革新 いちいひさいち『バイトくん』、吉田戦車『伝染んです』

11 マンガ描写の革命 
大友克洋『気分は戦争』・『童夢』・『アキラ』

12 描けるんです!
高野文子『絶対安全カミソリ』・『お友達』・『るきさん』
高橋留美子『うる星やつら』・『めぞん一刻』・『人魚の森』・『人魚の傷』
鳥山アキラ『ドクター・スランプ』・『ドラゴン・ボール』
谷口ジロー『坊ちゃんの時代』・『神々の山嶺』・『遙かなる町へ』

13 Jコミック 
岡崎京子、よしもとよしとも、望月峯太郎、松本大洋、古谷実、浅野いにお

14 ストリーテラーたち 
浦沢直樹、諸星大二郎、星野之宣、弘兼憲史、本宮ひろ志、さそうあきら (手塚治虫原案・浦沢直樹『Pluto』)

15 現代のカリスマ 
井上雅彦『スラム・ダンク』・『リアル』・『バガボンド』
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by takumi429 | 2011-09-22 00:40 | マンガ論 | Comments(0)

(15)現代のカリスマ 井上雅彦

15.現代のカリスマ 井上雅彦
圧倒的な画力とストーリーの展開。
回想シーンの凄烈な美しさ。

『スラムダンク』
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主人公の成長に合わせたかように絵がうまくなっていった。
バスケットの試合のが競技者にしかわからない展開が緻密かつダイナミックに描かれた。
空前の大ヒット。バスケット・ブームをもたらした。

『バガボンド』
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原作 吉川英治『宮本武蔵』
比較してみよう。
「一乗寺の決闘」の段を
(1)原作の徳川夢声の朗読
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(2)内田吐夢の映画『宮本武蔵 一乗寺の決斗』(1964年)
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(3)『バガボンド』の一乗寺の決闘シーン
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(1)言葉の弾む調子、駆け抜けるような軽快さ
(2)カラー映画のなかであえて白黒にし、泥田をはいずり回らせる。
(3)筆による描写が、泥と血糊の描きかたとパラレルになっている。
  黒沢明の『七人の侍』のクライマックスの雨中の決闘シーンにむしろ近い。
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原作との比較
佐々木小次郎が宮本武蔵と同じくらいに人物としてふくらまされている。
聾者として剣豪に拾われそだつ小次郎。
小次郎の人物造形の不十分さは吉川原作の数少ない欠点だったのでは、と思わせるほどの、豊かで鮮烈な人物造形となっている。

『リアル』
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障害者バスケットを描く。
『バガボンド』にもみられる、回想シーン。その凄烈さ、透明さ。
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by takumi429 | 2011-08-05 01:38 | マンガ論 | Comments(0)

(14)ストーリーテーラーたち

ストリーテラーたち 
浦沢直樹、諸星大二郎、星野之宣、弘兼憲史、本宮ひろ志、さそうあきら 

比較検討
手塚治虫『鉄腕アトム』「地上最大のロボット」
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浦沢直樹『Pluto』 (「地上最大のロボット」を原案にしている)
脇役にすぎなかったゲジヒトがふくらませられ、主人公となっている。
ゲジヒトの消去された記憶の断片
フラッシュバックによる記憶の断片の想起。
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自分を捨てた母の歌の断片にもがく老音楽家と、その母の真意を探り音楽家を救うノース2号(殺人ロボット)
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「記憶」をめぐる話が織り込まれている。
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by takumi429 | 2011-08-03 02:31 | マンガ論 | Comments(0)

(13) J コミック 

(13) J コミック 
岡崎京子
大胆な性描写の向こうに、セックスでも消費でも決して癒えぬことのない、凶暴な傷をかかえた、したたかに見えて、じつは傷つきやすくもろい少女と少年たち、を描ききった。今、ここに生きている、ぼくら/私たちが、ここに、ある。
『Pink』 ワニを飼う売春少女
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『リバーズ・エッジ』 汚れた河口ぞいの高校に通う少年少女。川岸に放置された遺体を宝物にする少年と少女。
「そして惨劇が起きる。平坦な戦場で彼らが生き延びること。」(ノート あとがきにかえて)。もっとも先鋭的な文学の試みがここにはある。
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よしもとよしとも
『青い車』 事故で恋人を失った少女と、その恋人の弟。
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望月峯太郎
『バタアシ金魚』熱血純情水泳部マンガ
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『ドラゴン・ヘッド』 世界終末パニック・マンガ
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『万祝』 海洋冒険マンガ
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松本大洋
現代の絵師。二人の男の友情と挫折と克服。
『花男』 野球狂の父とそこに引き取られたひ弱で頭でっかちな息子とが繰り広げるひと夏の奇跡。
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『ピンポン』 天才ピンポン少年の挫折とその天才をよみがえらせる幼なじみ。
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『竹光侍』 狂気をかかえあえて剣を捨てて竹光を持つ青年と彼を襲う刺客との壮絶な戦い。
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浅野いにお 現代の力無い絶望のなかでひたむきに生きていく若者たち。
『すばらしき世界』 ぼくたちの生きているこの世界は美しくもなければすばらしくもない。だけど、そんな世界でぼくたちは生きていくしかない、そう生きていくのだ。そしてぼくたちが生きていくならば、それはきっとすばらしい世界なんだ。
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『ソラニン』 会社を辞めてロック・バンドを結成した青年。死んだその青年が残した曲を演奏する恋人。しかしそれは大ヒットするわけではない。たやすい成功も夢の実現もない、それが主人公たちの生きている世界だ。
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by takumi429 | 2011-08-02 02:05 | マンガ論 | Comments(0)

(12) 描けるんです! マンガの匠たち

高野文子
『絶対安全カミソリ』
作品ごとに絵柄を変えてかき分ける驚異的な画力・構成力・演出力
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「たなべのつる」痴呆老女を少女として描く(痴呆の綿の国星?)
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『お友達』
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『るきさん』
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『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』
マンガの中で主人公の少女の『チボー家の人々』の読書を追体験させる。
文学とマンガというメディアの交差の向こうに見えるのは、亡霊のような、老いることのない小説の登場人物たちと、それを読んでいた華やぎこそないがひたむきで確かに輝いていた一人の少女の時間と時代である。
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高橋留美子 
画面展開のテンポの良さ、巧みなキャラクター形成、少女マンガに学んだコマの巧みさ、卓越したストーリー展開。とにかくうまい。各国に翻訳され今や世界的マンガ作家。
『うる星やつら』
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『めぞん一刻』
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同一の紙面に、向き合った二人の顔を描く、みごとなコマ処理。
『人魚の森』・『人魚の傷』
(人魚の森シリーズ。人魚の肉を食べたことで不老不死となった男女が永遠の時をさまよう。
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これって『ポーの一族』へのオマージュ(敬意を込めたパクリ)?
『犬夜叉』
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半妖(犬夜叉)と巫女の末裔の少女との恋と冒険
「炎トリッパー」(炎に巻き込まれ戦国時代にタイムトリップする女子高生)と『人魚の森』の残酷なラブストーリーとを合体させてできあがった長編妖怪SFゴチックロマン(長い!)・マンガ。










ゴシックロマンとは18世紀末から19世紀初頭にかけて流行した中世趣味による神秘的、幻想的な小説。代表作『オトラント城奇譚』・『フランケンシュタイン』・『ドラキュラ』、エドガーアラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」もこの系譜にあたる。
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「アッシャー家の崩壊」さし絵

鳥山アキラ
卓越したデザイン的描写。
『ドクター・スランプ』
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椰子の木が生えるカルフォルニア的な村(知多半島の町?)が舞台。
すでに背景世界(世界観)が完成している。
『ドラゴン・ボール』
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ドクタースランプの背景世界のなかで、宇宙人によるロール・プレイング・ゲーム。
主人公のライフ・レベルがついに加速度的に増大。

谷口ジロー
メビィウスの影響を受けた白い精緻な画面。
『坊ちゃんの時代』関川夏央原作
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明治の文壇を舞台にした『坂の上の雲』。
伊藤整の『日本文壇史』を思わせる文学者たちの交流。
明治がもっていた夢と挫折。
『神々の山嶺』夢枕獏原作
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山岳マンガの極北。2005年アングレーム国際漫画祭 最優秀美術賞

『遙かなる町へ』オリジナル作品
2002年アングレーム国際漫画祭 最優秀脚本賞・優秀書店賞受賞。
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『孤独のグルメ』
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by takumi429 | 2011-08-01 13:56 | マンガ論 | Comments(0)

(11) 大友克洋の革新

大友克洋の革新
大友克洋(1944-)
リアルで、フラットで乾いた白い絵。
描き手が持ちがちなキャラクターへの溺愛がない、突き放した描き方。
マンガの歴史は、大友以前と大友以後に、二分された。

メビウス(ジャン・ジロー)の影響
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メビウス(1938-)はフランスのマンガ(BD)の作家。

『童夢』
ホワイトノーズのように崩れゆく白い団地
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『AKIRA』(1983-93)
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大友自身によるアニメ化(1988) 日本アニメへの海外の注目を集める。
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by takumi429 | 2011-07-31 23:33 | マンガ論 | Comments(0)

(10)ギャグマンガの限界なき自壊

10.ギャグマンガの限界なき自壊
吾妻ひでお
『ななこSOS』
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ACT.3 ACT.0 ななこSOS ネコの首風雲録

『不条理日記』
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『失踪日記』
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鴨川つばさ『マカロニほうれん荘』
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江口寿史『すすめパイレーツ!』
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『ストップ!!ひばりくん』
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『江口寿史の爆発ディナーショー』
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四コママンガの革新 
いちいひさいち『バイトくん』
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『がんばれ!!タブチくん!!』
吉田戦車『伝染んです』
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『いじめてくん』
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四コママンガからストーリー・マンガへ 
業田良家『自虐の詩』
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物語の自生的展開 すぐれたキャラクターは物語をうみだす。
「物語的自己」人間は自分のストーリーを作ってそのなかの主人公として自分を位置づけている。
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by takumi429 | 2011-07-31 23:22 | マンガ論 | Comments(0)

(9)ストーリー・ギャグマンガ

ギャグマンガ1 権力(権威)を笑い飛ばせ!

赤塚不二夫
『おそ松くん』
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『もーれつア太郎』 脇役の方がおもしろいのは不二夫先生のいつものパターン
ニャロメ
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ケムンパス
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『天才バカボン』 いまだ新鮮なギャグ。赤塚不二夫は不滅なのだ。
うなぎイヌ(まだまだこのキャラクターはいけてるぞ!)
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日本一の発砲数を誇る、本かんさん。
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実物大漫画
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山上たつひこ
政治SFマンガからギャグマンガへ
『光る風』
25年前の奇病発生の謎、新兵器爆発によって四肢を失い芋虫となった兄、収容所の地下に置かれた米軍コンピューター、カンボジアでの細菌兵器爆発、大震災、恋人のひからびた首を抱えながら地に伏し死ぬ行く主人公弦。壮大なスケールで描くSF政治マンガ。
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『喜劇新思想大系』
エロギャグマンガの金字塔
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『がきデカ』
こまわり君(主人公) おまわり(警察権力)などの政治権力への嘲笑
金貸し成金のイヌ、栃の嵐、に人気爆発。
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by takumi429 | 2011-07-31 23:21 | マンガ論 | Comments(0)

(8)少女マンガの巨匠 美内みすず、一条ゆかり

少女マンガの巨匠(偉大なるストーリーテラーたち)
 
美内みすず『ガラスの仮面』(1976年~)
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あらすじ
かつての名女優、月影千草のみが演ずることを許された幻の戯曲「紅天女」。舞台での事故で引退を余儀なくされた月影は、この芝居を演じさせる女優をさがしていた。そしてラーメン屋に住み込み出前をしていた北島マヤを見出す。マヤは一度観た芝居はすべて正確に再現できるという才能を持っていた。月影は自ら創設した劇団つきかげにマヤを入団させ育てようとする。
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しかし、大都芸能の社長、早水真澄は「紅天女」の上演権をねらい、これを月影の弟子であった名女優、姫川歌子の娘で、劇団オンディーヌに所属する姫川亜弓させようとする。
演劇大会で、「たけくらべ」の美登里を見事に演じた亜弓にたいして、マヤはおなじ美登里をこれまた見事に演じる。
大都芸能の妨害のため、劇団つきかげは弱小の小演劇集団になってしまうが、マヤはその才能を開花させていく。そうしたマヤを影から応援し、紫のバラを送り続けるあしながおじさん(「紫のバラ人」)こそ、じつは早水真澄であったのを、マヤは知らない。
連続ドラマの主役などにも選ばれたマヤであった。しかし、付き人として近づいた、乙部のりえ、の策略のために芸能界から追放されてしまう。ライバルを陥れた乙部のりえを、亜弓は舞台の上で圧倒的な力の差を見せつけることで完膚無きまでにたたきのめした。
母を失い、芸能界からも追放されたマヤであったが、学園祭でのひとり芝居からはじめて復活していく。
そうしてついに、亜弓とマヤは「紅天女」をどちらが演ずるかをめぐって、梅の里で、月影のもと、風、火、水、土、のエチュード(即興劇、演劇において状況や場面、人物の性格だけを設定し、台本を使わずその場の受け答えを基に役者が動作や台詞を創造していく芝居)を行う。また能面をつけた月影千草は、付き人の小林源蔵の伴奏・共演のもと、「紅天女」の大部分を演じてみせた。こうして「紅天女」の全貌はほぼ明らかになった。
東京にもどった、二人は「紅天女」のオーディションを争うことになった。しかし、「紫の人」がだれあろう早水であることをマヤは知る。さらに早水が鷹通グループ会長の孫娘、鷹宮紫織と婚約して、二人の関係は切迫したものになっていく。また事故でほとんど目が見えなくなってしまった亜弓は、その事をかくしたままオーディションを受けようと、女優の母、歌子と、目の見えぬ状態での演技の特訓をするのであった。
さて、マヤと早水は結ばれるのか、「紅天女」を演ずるのは、亜弓かマヤなのか。物語は最後のクライマックスへと突入していくのである。

「紅天女」のモデルとなったのは、木下順二の「夕鶴」。木下は女優、山本安英のみにこの劇の上演を許していた。

作品の魅力の一つに劇中劇がある。
物語の中でさまざまな劇が登場し、それを、マヤや亜弓が演じていくことで幾重にもかさなり奥行きのある物語となっている。

劇中劇を、マヤと亜弓がどう演じているのか、二人の演じ方の違いは、当初の「たけくらべ」あたりでははっきりしていないが、連載が進むにつれてしだいにはっきりとした違いとなってきた。
亜弓の演じ方は、訓練を重ねた確かな技能と見事な身体の動きによって、演じきること。
マヤの演じ方は、登場人物になりきって演じること。

マヤの演じ方には、アメリカのメソッド演技をおもわせるものがある。「メソッド演技法とは、ロシアのコンスタンチン・スタニスラフスキーの影響を受けたリー・ストラスバーグらアメリカの演劇陣によって、1940年代にアメリカで確立・体系化された演技法・演劇理論である。役柄の内面に注目し、感情を追体験することなどによって、より自然でリアリステックな演技・表現を行うことに特徴がある」(wikipedeiaをすこし改変)。その総本山とされるのが、ニューヨークのアクターズ・スタジオである。ここで学んだ俳優は、メソッド演技の開祖とでもいえる、マーロン・ブランド、ダスティ・ホフマン、アル・パチーノ、マリリン・モンローなど。現在のこの演劇法は、、ロバート・デニーロなどハリウッド映画の演技派のほとんどが採用さいている演技法と言える。(ただしイギリスの俳優の演技法はこれとはことなる)。

「ガラスの仮面」の劇中劇としても取り入れられている「奇跡の人」はまさにこうしたメソッド演技の典型ともいえるもの。元、盲目であったサリバン先生を演ずるために、アン・バンクロフトは、何週間も目を覆って、盲人同様に闇の世界で暮らしてみたという。

ただこのメソッド演技は、自分のなかにある怒り・悲しみ・狂気というものを掘り起こし肥大化させる作業を伴い、結果、精神的に非常に不安定な状態に陥ることがある。その悲劇的結果ともいえるのが、『ダーク・ナイト』(2008年)で、悪役ジョーカーを演じ、作品の完成前に、睡眠薬などの過剰摂取で死んだヒース・レジャーである。(死後、アカデミー助演男優賞を受賞)。

美内みすずの『ガラスの仮面』は、24年組登場の後にもかからわらず、古い記号的な少女マンガ(意味のない花、大げさな髪型など)の表現法をとっている。それでも読者を引きつけて放さないストーリーのおもしろさに満ちている。

一条ゆかり
デザイナー』集英社『りぼん』(集英社)1974年2月-12月号

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「過去を捨てた孤高のファッションモデル・亜美は、トップデザイナー・鳳麗香にライバル心を燃やす。互いのプライドを賭けた闘いを描く。後にデザイナーとして鎬を削る亜美だが、それは悲劇への始まりに過ぎなかった…」(Wikipediaより)
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秘書の柾(まさき)の作画は、大矢ちき が担当。
亜美のライバルの鳳麗香はじつは母、彼女と結ばれる結城朱鷺は実は兄弟。朱鷺の仕掛けた「ゲーム」の成就をたすけるのが秘書の柾。しかし朱鷺を愛する柾は、この近親結婚を暴露して亜美を破滅させる。

砂の城
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「りぼん」連載。1977年7月号から1979年7月まで、および1980年9月号から1981年11月号まで掲載。
「裕福な家庭に生まれたナタリーと、彼女の誕生日に屋敷の前に捨てられたフランシスは、兄妹同然に育てられ、やがて二人は惹かれ合う。はじめは強く二人の交際に反対していたナタリーの父親も、交際を公認するが、三年に渡って家を離れて学業を修めたフランシスの帰省直後、両親二人が事故で帰らぬ人となる。後を任された伯母の強硬な反対に、二人は死を決意し絶壁から飛び降りてしまう。奇跡的に救助されたナタリーが、行方不明となったフランシスの面影を胸に学生生活を送っていたある日、彼を見かけたとの噂を聞く。ナタリーが訪ねてみると、記憶をなくしたフランシスは結婚し男の子が生まれていた。フランシスはナタリーを見て記憶を取り戻すが、その直後に交通事故で帰らぬ人となり、彼の妻も後を追う。残された子に「フランシス」という名前をつけて引き取るナタリー。やがて、青春時代を迎えたフランシスはナタリーを意識し始め、そしてナタリーもまた……。」(Wikipediaより)
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血縁関係がドラマの構造を決定する。源氏物語からめんめんと続く、女流文学の構造。女性が生む(血縁を生産する)存在であるため。
有閑倶楽部』 
男3人女3人の登場人物によるはちゃめちゃ学園アクション・コメディ
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『デザイナー』の柾にみられるように、性的に成熟し少女たちを性の世界へと誘惑する男性が、少女マンガに描かれるようになった。この転換にあたって決定的な影響をもったのが、大矢ちきであった。


大矢ちき 『雪割草』
白血病で余命幾ばくもないスケーター、プリシラ・ジルを、レックス・グイド見つめ(誘惑して)死に至るペアスケートをともにする。
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レックス・グレイドの大人びた性へと誘い込む表情。『砂の城』の秘書、柾のキャラクターとなる。
鼻の穴をきれいに描くのはむずかしい。美大(愛知県立芸術大学)出身の大矢ちきならではの画力。
この鼻の穴をうまく描けるのは最近では、アニメ『戦闘妖精・雪風』のキャラクターデザインを担当した多田由美くらいのもの。
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by takumi429 | 2011-07-27 07:52 | マンガ論 | Comments(0)