パプロウ看護理論

 患者は看護師にどんな人間を求めているのでしょうか。患者が重症でまるで幼児のような状態である時、患者は母親のような人間を求めていてそれを看護師に求めるでしょう。すこし回復してきたけど、まだ自分のことが充分できなくてまるで子供のような状態の時は、母親とか姉・兄のような人間を求めるでしょう。また自分のことができはじめると、それを正しく導いてくれる指導者をもとめるでしょう。自分のことができるようになると、大人としての助言をしてくれる人を求めるでしょう。
 患者はその病状によってさまざまな人間を看護師に求めるわけですが、それをお門違いだと拒否するのでなく、そうした役割をあえて受け入れて演じようではないか、というのがペプローの考えです。
 ところで患者と看護師の関係は患者の病状だけで決まるわけではありません。患者と看護婦が出会い、協力して、患者の回復へとむかっていくという側面があります。最初、両者は、知らない人(未知の人)同士ですが、オリエンテーション(導入)をへて、ともに病いに立ち向かい(同一化)、患者が周りの人を自分の回復のために活用し(開拓利用)、そうして、自立的の問題を解決できるようになる(問題解決)という過程をたどっていくわけです。
 この2つの過程を重ねるとペプローの看護理論になります。つまり、患者と看護師は、①導入の時に、未知の人どうしとして出会い、②幼児とそれを世話する母親代わりとなり、③心を1つにして(同一化して)回復をめざす、子供と母・姉・兄、④さらには若者と指導者の関係になり、⑤かなり回復して病気という問題が解決するころには、大人と大人の関係になるわけです。

参考文献:勝又正直 著 『はじめての看護理論』 医学書院
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by takumi429 | 2009-01-06 15:51 | 看護理論 | Comments(0)
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