Ⅱ.パラパラ写真として映画

映画とは、24コマ/秒の静止画の連続(サイレント時代は16コマ/秒)
 目の錯覚で動いて見えるだけ
マイブリッッジの走る馬の連続写真Eadweard Muybridge, Galloping Horse1878

GIFアニメーションで動かしてみると、

階段を降りる裸婦

これもGIFアニメーションにしてみると、











クリス・マルケル脚本監督の『ラ・ジュテ』(1962)
静止画の連続が映画なら、思い切って静止画(スチール写真)で映画を作ってみようという実験的試み
 この映画のリメイク:テリー・ギリアム監督「12モンキー」(1995)
主人公の時間移動とは、静止画の連続の中に別の静止画をすべりこませること。
時間はフィルムのロールの形となっている。
 →年輪を見つめる二人 
 時間=年輪=フィルムのロール
 →ヒッチコック「めまい」のシーンへの言及
 (映画は相互に参照しあう)
ヒッチコック『めまい』(Vertigo)(1958年)
高所恐怖症の元刑事は愛する人妻が鐘楼から身を投げて自殺するのをたすけられなかった。しかしその後、町でその人妻そっくりの女を見つける。そして、ふたたび鐘楼から落ちる女を男は見ることになる。
回帰し反復する時間←ロールとなった時間

映画における編集
180度の原則 二人を撮り、次に交互に人物を撮る、さらに接吻する二人をアップで撮る。→登場人物やその恋人になったような観客の感情移入を生む。
クロス・カッティング 走る来るKKKの映像と男に襲われそうになっている娘の映像を交互に撮る。→娘の救出にむかうKKK。

ジャン=ペエール・ジュネ監督『アメリ』(2001年)
(原題:Le Fabuleux Destin d‘Amélie Poulain 「アメリ・プーランの素晴らしい運命」の意)
編集は写真の断片を拾い集めて、ありもしない、でもあり得るかもしれない現実を作り上げる。
例:①証明写真機に残された写真から恐ろしい人物を構築。②手紙の断片を切り抜いてつなぎ合わせて妻への愛の手紙を作り上げる。
現実を編集し新たに組み立て新しい人生へと旅たつ主人公

映画とは(暫定的定義)
映画とは、編集によって、新たな、見たこともないような、すばらしい、恐ろしい、すてきな現実を作り上げる、そうした芸術である。



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by takumi429 | 2014-08-24 19:11 | メディア環境論 | Comments(0)
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