9.メソッド演技と映画

9.メソッド演技と映画
クローズアップを多用する映画では、舞台のような身振りが大きく透る声での演技よりも、役柄になりきった内面的な演技が求められる。そうした要求にまさに応えたのが「メソッド演技」であった。
メソッド演技はロシアの演出家スタニスラフスキー提唱した俳優養成システムををアメリカの演劇界が導入し発展させたものである。そこでは「心理的リアリズム」の演技が重視された。
メソッド演技でもっとも有名なのがNYのアクターズ・スタディオである。演出家でのちに映画監督となるエリア・サガンたちは俳優マーロン・ブランドを育てる過程で、メソッド演技論を確立していった。
メソッド演技はマーロン・ブランドの成功とともに大きな影響をおよぼした。同じスタジオの後輩でライバルのアンソニー・クィーン、ブランドの亜流とのコンプレックスで暴走死したジェームス・ディーンや、ポール・ニューマン、アル・パッチーノなどアメリカ映画界の演技派俳優のほとんどがこの演劇法の影響をうけている。ブランドの後、典型的メソッド俳優とされているのがロバード・デニーロである。彼は舞台には関心をもたず映画だけに出演している。日本でメソッド演技の訓練を直接受けたのは、オダギリジョーである。
映画「ゴッド・ファーザー」は、マーロン・ブランドの影響をうけた俳優と、ブランド自身が共演するという、メソッド俳優が一堂に会した映画ともいうことができる。(以上は勝又による記述)
ゴッドファーザーでのマーロン・ブランド
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by takumi429 | 2007-07-07 02:25 | 映画史講義 | Comments(0)
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